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乳幼児期の反対咬合(ムーシールド)

Overview子ども専用のマウスピースを使った3~6才の受け口治療。

下の歯が上の歯より前に出ている受け口を歯科の用語で「反対咬合(はんたいこうごう)」と言いますが、3才児健診にて4~5%の割合でこの症例が見つかります。
まだ小さなお子さんの噛み合わせが通常と反対と聞くと心配になるのは当然です。
そこで歯医者さんを訪ねて相談すると、大抵の場合は「永久歯が生えるまで様子を見ましょう」とすすめられるケースが多いと思います。それは幼児期の乳歯列が永久歯に生えかわった時に反対咬合が治るケースもあり、また幼児期のうちから反対咬合を治療できる有効な方法が認知されておらず、明確な根拠が持てないまま幼児期の反対咬合の経過観察をすすめているケースが多いからだと言えます。

Key Points要旨・メリット

01.幼児期の反対咬合を治療

幼児期からの反対咬合改善に、乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)を使った治療法があります。夜寝ている間に装着するだけの負担の少ない装置で、日本大学歯学部講師で調布矯正歯科クリニックの院長でもある柳澤宗光先生が3才から6才まで幼児の反対咬合治療を対象として約40年前に考案されたものです。し国内での認知が低く一般に知られる機会が少なかったのですが、20年ほど前にアメリカで注目された事をきっかけに、国内でもその治療法が広く認知されるようになりました。最近では新聞などのマスコミでも取り上げられ注目されています。
永田矯正歯科でもこの乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)を幼児の矯正治療を行っています。

02.なぜ早期治療したほうがいいのか・子どもへの負担は?

反対咬合はそのままにしておくと、下のあご骨が過成長しやすい状態が続き、顔貌にまで影響を及ぼすことがあります。下のあご骨が大きくなりすぎる前に反対咬合は治しておくべきなのです。そのままの状態で成長してしまうと、治療法の選択肢が少なくなるうえ治療も難しくなります。中には過成長してしまった下あごの骨を切断して切るといった負担の大きな手術法でしか対応出来ないケースも出てくるのです。
乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)は夜寝ている間に装着するだけで、小さなお子さんに与える影響は非常に軽い治療法です。悪化する前に、早めにご相談にお越し下さい。

03.お子様の受け口でお悩みの保護者様へ。焦らなくても大丈夫です

乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)を使用した治療は3才からの受け口治療としてご案内しておりますが、適用年齢は最初の乳歯が抜ける5歳位まで続きます。

Learn More歯列矯正用咬合誘導装置を使用した治療の留意点

親御さんに意識してほしいお子さんの歯ならび

多くの場合、子どもの歯の状態は本人の意識していない問題だと思われます。特に12才までの小学生になると歯ならびが悪いという自覚がなかったり、仮に自覚していたとしても、歯の機能的な影響までには考えが及ばないものです。
歯ならびが悪いと、見た目だけの問題ではなく、食べ物がうまく噛めなかったり、食べかすやプラークが残りやすく、虫歯の原因にもなります。放置しておいてよい結果はありません。
また反対咬合は下あごの骨が過成長しやすいため、成長が止まった段階での治療ではその顔の形をどうすることもできなくなります。
いつもお子様に接している、お母さんやお父さんが、子どもの健康管理についても理解を深めていただき、将来子どもがより健康でいられるよう、早期治療を考えてあげてください。
一般的に歯医者さんは怖いイメージがあるので子ども達には敬遠されがちですが、永田矯正歯科では子どもの矯正治療にも配慮し、優しく落ち着ける環境作りを心がけています。

お子さんが協力できる状態でないと治療は開始できません

乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)を使用した治療は寝ている間にマウスピースをはめて頂く治療です。このマウスピースは歯列に対して強制的にはめ込んでおけるものではなく、お子さん自身が外さないように意識する必要があります。
このため3才位のお子様では無意識に寝ているうちに外してしまい、効果が出せない場合があります。
乳歯が抜けるまでは焦る必要はありませんので、お子さんが治療に協力できるようになった段階で初診予約をお取り下さい。治療のために必要な検査や診察が受けられない場合は歯列矯正用咬合誘導装置を使用した治療は開始できませんのでご理解をお願いいたします。

成長期に再治療を必要とする場合があります

歯列矯正用咬合誘導装置を使用した治療だけでは反対咬合が改善されない場合は次のステップとして子どものための矯正治療の第1期治療を行うこととなります。
そのため定期健診が重要となり、経過観察でその後の治療が必要かどうかを判断しなければなりません。
女子の場合15~16才、男子の場合17~18才まで成長しますので、そのころまで定期健診を続けることが理想です。

初診予約受付について

現在乳幼児期における反対咬合治療のためのマウスピースを使用した歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)を使用した治療の新規予約数が上限に達しており、受付を停止しております。初診予約のお申込を頂いても、ご来院は1ヶ月以上先となりますのでご了承下さい。

初診予約の対応状況については 診療日カレンダー をご確認ください。

Cases乳幼児期の反対咬合のための歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)治療例

主訴
受け口(乳歯列期における反対咬合)
装置
反対咬合治療のためのマウスピース(ムーシールド)
年齢(性別)
3才10ヶ月(男性)
治療費
10万円、一年間の管理費用を含む(税抜き)
治療期間
12ヶ月
Before

全てが乳歯の状態です。上の前歯4本と下の前歯6本が逆の噛み合わせになっています。ご両親、ご親戚ともに受け口の方はいらっしゃいません。

During治療中

治療の効果が出てきますと、前歯があたるようになります。

After

正しい噛み合わせになりました。この治療は歯に大きな力をかけるのではなく、舌の位置を変えることにより口の中の環境が適切な状 態に変化します。下の前歯を舌で押す癖が改善され、上の前歯のうらに舌が上がるようになりました。

Finish仕上がり

治療前後を比べてみると、下の前歯の隙間が小さくなり、上の前歯の隙間が大きくなっているのがわかります。

※治療例はあくまでこの症例に対するものであり、症状により治療に適した装置・治療期間・治療経過は異なります。詳しくはカウンセリングにてご相談下さい。

※反対咬合治療のためのマウスピース型矯正装置での治療による、リスク、副作用としては下記の点があります。
・装置交換当日から2~3日、噛み合わせると違和感がある。
・永久歯萌出後、逆の噛み合わせになることがあり、経過観察が必要。